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高年齢者等雇用安定法の改正について


T.改正法の概要と施行時期
 平成16年度通常国会において、年金制度改革関連法案と併せて、厚生年金の支給開
始年齢引上げに伴う措置として「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改
正する法律」が成立し、公布されています。
 厚生年金保険の定額部分の支給開始年齢は段階的に引き上げられており、平成25
年度以降は65歳からとなりますので、それを踏まえた改正となっています。
 改正点は、@定年の段階的引上げ・継続雇用制度の導入等による高年齢者の安定し
た雇用の確保、A求職活動支援書の作成・交付(事業主都合の解雇等により離職する
高年齢者等が希望するときは、事業主はその職務の経歴、職業能力等の再就職に資す
る事項を記載した求職活動支援書を作成し交付しなければならない)、B募集および採
用についての年齢制限理由の提示(労働者の募集及び採用について、事業主が65歳
未満の上限年齢を定める場合には、求職者に対してその理由を明示しなければならな
い)等、多岐にわたります。
 ABについては平成16年12月1日から施行されており、@については平成18年4月
1日から施行されています。

U.改正の内容
1.高年齢者雇用確保措置
○ 改正法第9条第1項 
 定年(65歳未満)の定めをしている事業主は、その雇用する高年齢者の65歳までの
安定した雇用を確保するため、次の各号に掲げる措置のいずれかを講じなければならな
い。
 一 当該定年の引上げ
 二 継続雇用制度の導入
 三 当該定年の定めの廃止 

○ 基本通達
 高年齢者雇用確保措置によって確保されるべき雇用の形態については、必ずしも労働
者の希望に合致した職種・労働条件による雇用を求めるものではなく、本措置を講じるこ
とを求めることとした趣旨を踏まえたものであれば、常用雇用のみならず、短時間勤務や
隔日勤務なども含めて多様な雇用形態を含むものである。
 (ただし、週1日勤務など、再雇用の名に値しない場合には、本改正の趣旨や公序良俗
に反するものとして、指導を受けることも予想されます)

2.労使協定による継続雇用制度対象者の限定等の許容
 労使協定により、対象となる高年齢者に関する基準を定めれば、希望者全員を対象と
しない制度を作ることも可能とされています。
○ 改正法第9条第2項
 事業主は、労働者の過半数で組織する労働組合(または、労働者の過半数を代表する
者)との書面による協定により、継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準を定
め、当該基準に基づく制度を導入したときは、前項第2号に掲げる措置を講じたものとみ
なす。
○ 基本通達
 労使協定で基準を定めることを求めているのは、継続雇用の対象者の選定に当たって
は、企業によって必要とする能力や経験等が様々であると考えられるため、労使間で十
分に話し合い、その企業に最もふさわしい基準を労使納得の上で策定するという仕組み
が適当であるとの理由によるものである。
 1) 適切でないと考えられる例
  ・ 会社が必要と認めた者に限る。
    (基準がないことと等しく、本改正の趣旨に反するおそれがある)
  ・ 上司の推薦がある者に限る。
    (基準がないことと等しく、本改正の趣旨に反するおそれがある)
  ・ 男性(または女性)に限る。(男女差別に該当)
  ・ 組合活動に従事していない者。(不当労働行為に該当)
 2) 望ましいものとされる基準例
  ・ 労働者自ら基準に適合するか否かを一定程度予見することができ、到達していな
い労働者に対して能力開発等を促すことができるような具体性を有するものであること。
  ・ 企業や上司等の主観的な選択ではなく、基準に該当するか否かを労働者が客観
的に予見可能で、該当の有無について紛争を招くことのないよう配慮されたものであるこ
と。 

3.雇用義務年齢の段階的引上げ
○ 改正法附則第4条
  平成18年4月1日〜平成19年3月31日 : 62歳
  平成19年4月1日〜平成22年3月31日 : 63歳
  平成22年4月1日〜平成25年3月31日 : 64歳
  平成25年4月1日以降            : 65歳 
○ 基本通達
 これは、直ちに65歳までの引上げを企業に求めることは、企業の負担が過大となる
ことから準備期間を設け、企業が年金(定額部分)の支給開始年齢の引上げスケジュー
ルに合わせて計画的に取り組むことができるよう配慮したものである。

4.労使協定が調わない場合における就業規則による基準の設定
 改正法による企業の負担の緩和措置として、改正法の施行より大企業は3年間、中小
企業(従業員300人以下)は5年間は、労使協定ではなく就業規則に当該基準を定める
ことを可能としています。
 改正法は、無条件に就業規則による労使協定への代替は認めておらず、「協定をする
ため努力したにもかかわらず協議が調わないとき」に限定しています。(改正法附則第5
条)

5.厚生労働大臣による指導、助言および勧告
○ 改正法第10条
1 厚生労働大臣は、前条第1項の規定に違反している事業主に対し、必要な指導及び
助言をすることができる。
2 厚生労働大臣は、前項の規定による指導又は助言をした場合において、その事業主
がなお前条第1項の規定に違反していると認めるときは、当該事業主に対し、高年齢者
雇用確保措置を講ずべきことを勧告することができる。



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