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 サンプル集
 (社内規定)

(各種契約書)

 参考資料
(海外人事関係)

( 法務関係 )


(人事・労務関係)

(税・社会保険関係)

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賃金制度

T.基本給の考え方

 日本の正社員の賃金は、一般的には、月例給与、賞与、退職金に区別され、月例給与
はさらに基本給、諸手当、時間外手当などに区分されます。
 賃金水準自体は、労働分配率や他社水準や市場価格などを参考に、自社の業績や賃
金政策に基づき決定されることになります。
 基本給は、賃金全体の中で比率が一番高くなることから、最も重要な項目となります。
何に対して基本給を支払うかを設定することで、従業員に対して動機付けを行うことにな
ります。
 例えば、より高い付加価値の仕事をしたいと動機付けたいのであれば「職務給」を、よ
り高い能力を身につけたいと動機付けたいのであれば「能力給」を、より業績志向を強め
たいのであれば「業績給」を導入するということになります。

1.年齢給
 最近では年功型賃金は否定されがちですが、生活保障部分として一定の賃金を保証
することは重要で、年齢による必要生計費を確保する配慮も必要となります。但し、必要
生計費を年齢で決めるのではなく、家族手当や福利厚生施策で確保することもできま
す。例えば、扶養家族がいなくなって必要生計費が減少しても年齢給を途中から引き下
げるのはモラール維持の点からも難しいのですが、家族手当なら扶養者がいなくなれば
当然に廃止できますし、子育てを支援するということで企業の社会的責任を果たせること
にもなります。
 年齢給を設ける場合、一般的には、一定年齢まで能力や職務に関係なく昇給させます
が、仕事への動機付けには役立たないため、一定の水準に達したら(年齢30歳代位で)
止めることになります。

2.能力給
 能力給は、職務を遂行するために必要となる能力(職務遂行能力)を基準に支給する
給与であり、能力が上がれば給与が上がり、能力が下がれば給与が下がるということに
なります。従来は、基本給は年齢給と能力給の二本立てで構成されることが多かったの
ですが、最近は年齢給を廃止して能力給に統合して一本化する企業が増えています。
 能力給のメリットとしては、従業員の意識を能力向上に向かわせること、人事異動によ
り従業員を別の職務に移動しても能力給に変更がないため、柔軟な人材配置を行うこと
ができることなどがあります。
 能力給のデメリットとしては、実際に行っている職務の価値とは関係なく能力に応じて支
給する給与であるため、能力に見合った仕事が与えられない場合には、人件費が割高
になってしまうことなどがあります。
 基本給の形態としては、シングルレート型とレンジ型とがあります。シングル型基本給
は、基準となるもの(年齢や等級など)に対して「1対1」の関係になります。例えば、年齢
給で20歳なら15万円、30歳なら20万円、等級で1級なら6万円、2級なら7万円という
ように「1対1」の関係になります。
 一方、レンジ型基本給(範囲給)は、基準となるものに対して「1対多」の関係になりま
す。例えば、1級なら5万円から7万円の間、2級なら6万円から8万円の間というようにな
ります。
 能力給がシングルレートで設定されることはまれで、通常はレンジ給の形態をとりま
す。

3.職務給
 職務給は、仕事の難易度や職責の重さなど、職務価値によって決まる給与であり、職
務価値の高い仕事に就くと給与が上がり、職務価値の低い仕事に就くと給与が下がると
いうことになります。
 職務給を導入する場合には、職務評価を実施し、それによって定義された職務価値と
賃金水準とを対応させることになります。
 職務給のメリットとしては、従業員の意識を職務価値の高い仕事に向かわせること、仕
事の価値をダイレクトに給与に反映させるため、人件費をコントロールしやすいことなど
があります。
 職務給のデメリットとしては、職務が変わるたびに給与も上下してしまうこと、同じ仕事
を続ける限り昇給がないことから、モチベーションの低下を招くことなどがあります。
 従来は、職務価値に応じて30〜35程度の職務等級を設定しシングルレート給となって
いましたが、上記のようなデメリットを解消するため、最近は、職務給の等級をブロードバ
ンディング(等級の大ぐくり)し、給与レンジ(範囲給)を作ることで、多少の職務価値が異
なる仕事に移動した場合でも、同一レンジ内であれば給与の変更が生じないようにし、同
じ仕事を続けてもレンジ内である程度昇給できるように工夫されています。
 役割給は、役割の大きさに応じて給与を支給するというもので、役割定義がされた役割
等級に基づいて給与レンジが設定されています。

4.業績給
 業績給は、業績に応じて支給する給与ということになります。基本給の設定基準として
の業績を設定しなければいけないのですが、業績は能力や職務価値とは違い、仕事の
結果であるので基本給とはせずに、業績賞与として支給する方が望ましいといわれてい
ます。
 基本給は安定的に支給されることが重要であり、例えば、標準の評価であっても基本
給が減額されることになれば、モチベーションの低下を招くことになります。



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