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 参考資料
(海外人事関係)

( 法務関係 )


(人事・労務関係)

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海外勤務者の給与


1.海外勤務者の給与の決め方
 国内勤務者の給与を決める場合には、まず総額を決めて、そこから税金や社会保険
料などを控除して手取りの支払額が決まってきますが、海外勤務者の海外払い給与を決
める場合には、一般的には、まず手取り額を決めて、そこから税金や社会保険料を逆算
して加算し、総額を決めることになります。これは、税金や社会保険料などは勤務地国の
制度によって大きく異なること、社会保険は日本でも加入しているのに勤務地国でも2重
に加入しなければならない場合があることなどのために、先に総額を決めてしまったら、
勤務地国によって控除額が大きく異なり不公平になるためです。

2.海外給与の決定方式
 海外給与の決定方式には、大きく分けて「購買力補償方式」「海外払い給与別建て方
式」「海外本給方式」の3種類があります。10年ほど前までは、「海外払い給与別建て方
式」が主流でしたが、現在では「購買力補償方式」の方が主流となってきているようです。
1)購買力補償方式
 日本での勤務時の理論給与に基づく一般的な生活水準相当額に勤務地の「生計費指
数」と「為替レート」をかけて海外払い基本給を決定するという方式です。日本の給与と海
外払いの基本給とがリンクしていることになります。
 この方式を採用すれば、国内での給与に基づく生活水準や生計費指数がコンサルティ
ング会社から提示され、社内の人事担当者がデータを収集するなどの労力を節約するこ
とがきるというメリットがあるようです。
2)海外払い給与別建て方式
 この方式は、国内理論給与を海外払い基本給の算定ベースとはせずに、会社が独自
に勤務地の生計費や他社の水準を調査し、独自の基準を作って海外基本給を決定する
という方式です。
 最初に妥当な基準を作っておけば、以後は毎年、物価変動などに応じた調整を行うだ
けで済むというようなメリットがあるようです。
3)海外本給方式
 原則として、国内理論給与を全額支給し、さらに海外生計費補助を加算支給するという
方式です。
 現状の給与はそのままとし、海外勤務に伴う追加費用を別途支給するという分かりや
すい方式のため、海外勤務者にも納得させやすいというメリットがあるようです。

3.海外勤務者に支払う手当
 海外勤務者に支払う手当としては、「海外家族手当」「子女教育手当」「インセンティブ」
「ハードシップ手当」「住宅手当」「留守宅手当」「国内払い賞与」などがあります。
イ)海外家族手当
 海外家族手当とは、任地に帯同する家族に対する手当として支給されるものですが、
購買力補償方式を採用する場合には、海外基本給の中に家族手当分が含まれている
ので支給しないケースが多くなります。
ロ)子女教育手当
 子女教育手当は、任地に帯同した子女の教育費を会社が負担するものですが、実費
全額を負担する方法と、一定額又は一定率を負担する方法とがあります。
ハ)インセンティブ(海外勤務手当)
 インセンティブは、海外勤務に伴う奨励金として支給する手当です。購買力補償方式を
採用する場合には海外基本給の中には生計費相当分しか含まれていないため、インセ
ンティブを支給しますが、別建て方式を採用する場合にはインセンティブを含めて海外基
本給を設定しているため、支給しないケースが多くなります。
ニ)ハードシップ手当
 ハードシップ手当は、日本と比べて、生活環境(治安、気候、食生活など)が厳しい地域
に赴任する社員に慰労を目的として支給する手当です。各地域の生活環境の程度に応
じて手当額を設定する必要があります。
ホ)住宅手当
 海外勤務者の現地での住居費は、通常は会社が全額を負担しますが、不必要に高級
な住宅への入居を防ぐために一定額を社宅家賃として徴収する会社もあります。
ヘ)留守宅手当
 留守宅手当は、国内社会保険料などの費用や国内留守宅家族の生計費などの費用
分として国内で支給します。
ト)国内払い賞与
 賞与は、通常、国内勤務者と同一基準で国内で支給します。日本の源泉税相当額を控
除する会社もあります。海外では、現地従業員が賞与を支給されても日本人従業員は支
給対象外とします。

4.海外給与の通貨
 海外勤務者に支払う海外払い給与の通貨は、通常は現地通貨としますが、現地通貨
の価値が安定していない場合には、円建てや米ドル建てとする場合もあります。国内で
支給する手当は円建てとします。



※ 海外の人事管理と海外給与に関しては、羽衣国際大学の長澤先生が下記の
   ホームページでより詳細に記載されていますので、ご参照ください。
       http://www2.hagoromo.ac.jp/~nagasawa/



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